今夏に発表された福島第一原子力発電所の汚染水の海洋放出に先立ち、汚染水の安全性への意識を高めるため、日本政府が外交の場で広報活動を行ってきたことが功を奏している。
汚染水放出事業が国際的な安全基準に適合しているとの国際原子力機関(IAEA)の包括的報告書を踏まえ、放出理由を一つずつ作成し、判断を求めている。他国からの食糧や埋め立て地への支持の表明。
しかし、日本は東シナ海・尖閣の安全保障や中国名・釣魚島の領有権を巡って対立している中国と平行しており、汚染水問題では接点を見つけていない。
欧州連合(EU)は、2011年の福島第一原子力発電所の爆発から12年を経て、日本産食品の輸入制限を解除することを決定した。
欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長とシャルル・ミシェルEU大統領は13日(現地時間)、ベルギーのブリュッセルで岸田文雄首相との首脳会談後にこの方針を発表した。
欧州委員会のフォンデアライエン委員長は「われわれは科学的証拠とIAEAの評価に基づいてこの決定を下した」と述べた。
EUは日本との共同声明で「科学的証拠」を挙げ、IAEA報告書全文の公表を歓迎すると述べた。
これに対し岸田首相は、EUの決定が健全な科学に基づいていることを強調し、「災害復興を大きく後押しするもので大変感謝する」と述べた。
来月3日に規制が解除されれば、日本は福島県の魚やキノコ、宮城県のタケノコなど10都府県の食品をEUに輸出する際、放射性物質検査証明書の提出が不要となる。
一方、オーストラリアのペニー・ウォン外相は前日、インドネシアのジャカルタで日本の林芳正外相と会談し、汚染水排出計画への支持を表明した。
林外務大臣は、IAEA報告書全文に基づき、汚染水の放出による人の健康や環境への放射線影響は無視できるものであると説明し、ウォン外務大臣は、日本の立場を理解し支持する旨述べました。
オーストラリアは、汚染水の排出に関して異なる見解を持つ南太平洋の島嶼国が参加する太平洋諸島フォーラム(PIF)に積極的に参加している。
これに先立ち、PIFのもう1つの加盟国であるニュージーランドは、IAEAのラファエル・グロッシ事務総長に対し、放出計画に関するIAEAの助言に全幅の信頼を寄せていると述べた。
岸田首相と林外務大臣は、NATO首脳会議やASEAN関連外相会議などの多国間会合で、汚染水が科学的に安全であることを相手国に強調し、その成果が具体化した。
その結果、日本はIAEAの評価に応じる意向とは関係なく、福島産水産物の輸入禁止を続ける韓国に対し規制解除を圧力をかける可能性がある。
実際、日本政府の松野博一報道官は記者会見で「一部の国や地域で制限が残っているのは遺憾だ」と述べ、EUによる輸入制限の撤廃を前向きに評価した。
「今後も日本産食品の安全対策を徹底し、科学的に安全性が確保されていることを丁寧に説明していきたい」と述べた。
しかし、日本は東シナ海を共有する中国への警戒を緩めることができなかった。
日本の外務省によると、前日のASEAN+3外相会議で、中国共産党中央政治局員の王毅氏が、日本政府が「処理水」と呼ぶ水を「汚染水」と表現した。 ”。
王委員は非公開会談で汚染水の流出に懸念を表明した。
王氏は「汚染水の放出は海洋環境の安全と人の命と健康に影響を及ぼす重大な問題だ」と述べた。 「私たちは無謀に行動して大きな間違いを犯してはなりません。」
これに対し、林外務大臣は、汚染水の放出はIAEAの詳細な報告書の結果に基づき、国際基準と慣行に従って実施され、近隣諸国に損害を与えるものではないと強調したと伝えられている。
松野官房長官は同日の記者会見で「中国は科学に基づいた議論を強く求めている」と改めて不快感を表明した。
しかし、中国は、IAEA報告書は日本の放出計画を正当化するために利用することはできず、正常に稼働している正常な原子力発電所から放出される水は、事故で破壊され停止した原子力発電所から放出される水とは異なると主張している。 。
両国は相手側に「科学」に基づいた行動を要求し、それぞれが自国の政策が「科学的」であると抗議している。
(写真=AP通信、聯合ニュース)
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